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 - 新しいヒント -
2025年の4-wayデバイダ事情
4-way製品が続々と
一体どれを買えば?
LAN接続で管理しませんか?
   
このページはオーディオ老人Gが書きました。

ラブラドールレトリバー犬soopooは2014年にあちらへ行ったきり帰ってきません。Gがあちらへ行くのも間もなくです。

小庵は2020年の開設です。それから5年の歳月が流れました。早いものですね。そこで本ページでは関連するオーディオ機器のうちチャンネルデバイダについて新たな情報を書くことにしました。本記事では4-way製品について注目していますが、製品は3-wayや2-wayでも使えることはもちろんです。

2020年の記事については [チャレンジ2ch 3-way] セクションまたは [チャレンジ2ch 4-way] セクションを見てください。

4-way製品が続々と 
新しいヒント - 2025年の4-wayデバイダ事情 

小庵が「チャレンジ2ch 4-way」セクションで4-wayマルチアンプシステムにチャレンジしたとき、チャンネルデバイダに何を使うかということが検討課題の一つでした。

      新たなプレーヤーの登場

小庵の2020年のチャレンジでは3-way対応デバイダであるBehringer社のDCX2496を2台使用して4-wayデジタルデバイディングを実現しました。当時は4-way対応機器の選択肢は限られており、しかもポケットマネーではとても買えない価格のものばかりでした。そんなとき、新品でも1台を3万円程度で購入できたDCX2496の優位性は際立っていたのです。

小庵はその後、Behringer社がDCX2496の後継製品を開発・販売するか、あるいは他社が新製品を投入するかをずっと注視してきましたが、Behringer社については何の動きもありませんでした。DCX2496を引き続き活用してほしいということなのかもしれませんが、営利企業としてはちょっと不思議な静けさでした。その後世界的なインフレ傾向でDCX2496の価格はかなり上昇し、2025年初頭で新品で4万円強(サウンドハウス社)になっています。ただし、同じものが購入場所によっては6万円ほどになっており、某オークションサイトでは10万円ほどで出ています。何かがおかしいですね。

近年、Behringer社が何もしないでいることをビジネスチャンスと考えたのか、中国や台湾の新興メーカーが新製品を次々に市場に投入するようになっています。しかも4-way製品なのにDCX2496より安価です。中にはマスターボリューム機能を持つものもあり、4入力8出力のデジタル入出力のものでも8万円程度で購入できます。もうDCX2496の価格面での優位性はありません。

      性能は? 音は?

オーディオファンは新製品の性能が気になりますが、デジタル機器の場合はデータ解像度(ビット深度やサンプル周波数)が同じなら機器間の性能や音の差はほとんどありません。用語の使い方が多少異なることを除けば設定内容もほぼ同じです。DCX2496を活用した経験があるならこれらの新製品も安心して同じように操作できるでしょう。

中国や台湾の製品であっても近年は機器の品質も特に心配はなくなったと思います。彼らの多くは後発メーカーであり、おそらくBehringer社やdbx社等から機器製造の多くのノウハウを学んでいるはずです。そもそもオーディオ関連のデジタル機器は高度な製造技術を必要とせず、高価な部品を使う必要もないので、新興メーカーだからといって製品の完成度に疑いを持たれる理由は今ではないと小庵は考えています。中国・台湾は今では世界の工場と呼ばれており、信頼なくしてそのような評価を得ることはできません。

      どこで買えば?

近年の新興メーカーの多くは会社規模が小さいためか自社の販売サイトを持たずホームページさえ持たないので、製品をどこから購入するか迷うかもしれません。今ではオーディオ関連製品(部材を含む)はインターネットの電子モール(ショッピングサイト)を利用するのが一般的です。amazon(https://www.amazon.co.jp)やAliExpress(https://www.aliexpress.com)などがよく知られていますが、オーディオ関連機器ということならAliExpressが充実しているように思います。AliExpressには完成品だけでなく部品・部材の品揃えも多く、あなたがDIY派ならそこは楽しい場所になるでしょう。なお、小庵はAliExpress運営者とは何の関係もありません。

AliExpressでのデバイダ探しでは "speaker management system" や "audio processor" などで検索すれば多くの選択肢が見つかるでしょう。2020年とは大きく状況が変わっています。2025年は世界的にインフレが亢進していますが、それらの製品価格はどれもポケットマネーで入手できます。デジタル機器の生産コストは非常に低いということなのでしょう。

一体どれを買えば? 
新しいヒント - 2025年の4-wayデバイダ事情 

小庵は個別の製品を特に推奨しませんが、前述のように製品の性能差は大きくありません。AES/EBUデジタル入力機能があるかどうかを気にしないのなら価格やデザイン、管理ツール等で製品を選択してよいのではないかと思います。

以下は4-way対応のデバイダで24bit/96kHz以上の内部動作のもので目についたものです。価格は2024年10月のもので、為替相場により変動します。

   
製造者製品名価格AES/EBU入力特徴
PaulkitsonDP48X(Shenndare/DA-48)46,000対応マスターボリューム内蔵
PaulkitsonLD44837,000非対応ADCは24bit/768kHzサンプリング
PaulkitsonLA-40835,000非対応
TOURYACX480040,000非対応
ShenndareDA4845,000非対応マスターボリューム内蔵
ShenndareDPA0408RTS80,000対応出力もデジタル(AES/EBU)対応

すべての製品がUSB接続によるPCやタブレットからのグラフィカルな管理ツール(アプリ)を付属させています。

「マスターボリューム内蔵」というのはちょっと注目ですね。4-wayシステムでは8チャンネルのマスターボリュームが必要になりますが、それを別途用意しなくてもよいというのはまったくすごい!! 6チャンネルでも苦労させられるのですからね。ただ、小庵が実機に触れたわけではないので、購入する場合は事前によく製品案内を読んでください。

小庵で購入するならAES/EBUデジタル入力に対応する機器になるので8万円程度です。それでもDCX2496を2台購入してデジタル分配器を追加するというやり方よりかなり安価になり、現システムへも容易に導入できます。

商品例1

4入力8出力製品の標準的なパネル外観です。4-way/3-way/2-wayで使用可能です。DCX2496とほぼ同様に操作できるはずです。多くはアナログ入力のみに対応しますが近年の高ハイレゾ音源やSACD等を楽しむのであれば問題はありません。
商品例2

ボリュームノブを回せばマスターボリュームとして機能し、1回押すことで設定メニューを開けるそうです。このタイプのデバイダは設定アプリ(右図)を利用して管理するのが便利と思います。マスターボリュームがリモコン対応であればすばらしいのですが。
管理用アプリ例(PC/タブレットから操作)

      DCX2496と比較すると?

製品の多くはAES/EBU非対応ですが、これはDCX2496と比較すれば弱点ですね。アナログ入力のみなので、デバイダ前段にアナログプリアンプ等を設置する使い方になります。この場合、入力信号レベルによるシステムへの影響が問題になる可能性があります。詳細は「何が必要ですか?」セクションの "周波数帯分割装置" を見てください。

なお、近年は24bit/96kHzを超える解像度の音源がインターネットから有料で購入(ダウンロード)できるようになっており、これらをマルチアンプシステムでオーディオ再生するためにはそれに対応できるDACやAVアンプ等でアナログ変換を行うことになるので、もっぱらそれらのハイレゾ音源のみを再生するのであれば、デバイダがデジタル入力に対応している必要はありません。(AES/EBUは24bit/192kHzまでの対応)

以上、チャンネルデバイダについての2025年の最新情報でした。

      4-way製品を買ってみました

2025年6月、小庵は4-way製品を買ってみました。Paulkitsonという会社のDSP0408RTSという製品です。AES/EBUデジタル入出力対応のものがセール価格で約8万円でした(送料込み)。画像は動作中の様子です。(下側のもの。上はSRC2496)

DSP0408RTSはDCX2496と同様に管理パネルのボタン等から操作できますが、PCやタブレット等に専用の管理用アプリをインストールしてUSB接続またはLAN(ネットワーク)接続で管理することもできます。多機能なのでPC等からでないと管理は骨が折れるでしょう。小庵はLAN接続で管理しました。ネットワークの基本的な知識が必要ですが、かなり離れた場所からでも管理できるので楽です。画像は設定画面の一例です。

一目瞭然ですね。これは帯域分割の画面で、3-way分割にしたところへ超低域(60Hz)で分割したスーパーウーファー帯域をかぶせているところです。変則4-wayです。英語または中国語で管理可能ですが、英語の場合、DCX2496とは用語が多少異なっており、慣れる必要があります。

DCX2496にない機能として目立っているのがFIR(Finite Impulse Response/有限インパルス応答)フィルタが実装されていることです。帯域分割において問題になる位相特性の乱れを防ぐことができるということですが、遅延の様相が他のフィルタと異なるらしく、詳細情報なしでは手を出せませんね。小庵ではまだ試していません。

しばらく使ってみた感想は「非常によくできている」です。ハードウェアの作りは細部にいたるまで丁寧です。アプリは秀逸で、表示量が多く画面構成も複雑なのに不具合は少しも見つけられませんでした。中国製品ということで購入にあたり品質にやや不安を持っていましたがまったく杞憂でした。わが国の開発力では実現困難な製品レベルではないかと思います。

それで? 音はいいのかって?

LAN接続で管理しませんか? 
新しいヒント - 2025年の4-wayデバイダ事情 

以下の話はLAN(組織内・家庭内のネットワーク)に接続できる機能を持つチャンネルデバイダについてのものです。それを持たない場合には意味がありません。デバイダ背面にLANケーブルを挿せるポートがあるか確認してください。オーディオ老人Gが調べた範囲では4-way対応のどのデバイダにもそれはありました。

小庵は4-wayデバイダをLANに接続することにしたのでマルチアンプシステムの管理がとても楽になりました。ワイヤレス接続のノートブックPCを使えばリスニングポジションでシステムを管理できるようになります。オーディオ環境では「設定作業で動き回らなくてもよい」というのはとても重要で、たとえばスピーカーユニット間の音量バランスや左右チャンネルの音量バランス等、システムの最終段階の細々としたセットアップをリスニングポジションに座ったままリアルタイムに実行でき、しかも結果をその場で確認できるので、作業時間の大幅な短縮につながります。

      LANでチャンネルデバイダを使うには?

近年はどの家庭にもインターネット接続があります。つまり必ず家庭内LANがあります。まずそこにあなたのPCを接続してください。接続済みのPCがあればそれをそのまま使えます。有線接続でもワイヤレス(Wi-Fi)接続でもかまいませんが、小庵はノートブックPCをワイヤレス接続で使うことをすすめます。PCの性能を気にすることはありません。近年のPCは普及価格帯のものでもオーディオ処理に十分な性能を持っています。

次にデバイダのLANポートにLANケーブルを挿し、ケーブル他端をルータやモデムまたはハブ(スイッチ)に挿せば準備完了です。LANケーブルはカテゴリ5と呼ばれる規格のもので十分ですが、それ以上(カテゴリ6など)でもかまいません。ケーブルの長さがオーディオ再生に影響することはないのであなたのオーディオルームの実情に合わせて長さを自由に決めてください。ルータやハブは多かれ少なかれ遅延が発生する機器ですがそれを大げさに言って「オーディオ専用」などと名付けた高価な製品を販売しているところがありますが、実用上の優位性はありません。ポケットマネーを減らさないようにしましょう。

      セットアップ方法は?

PCからデバイダを管理できるようにするには、(1)あなたのLANで使用可能なIPアドレスをデバイダに設定し、(2)管理用PCに専用アプリケーション(前掲図)をインストールし、デバイダのIPアドレスにログインします。ちょっと基礎知識が必要ですが難しい作業ではありません。

使用可能なIPアドレスを調べるには?

あなたのLANにネットワーク管理者がいるなら「使ってよいIPアドレスはありますか?」と尋ねれば教えてもらえるはずです。自分で調べなければならない場合は以下のようにします。

  1. Windows PCの場合、[スタート] メニューからたどって "コマンドプロンプト" を開き、プロンプト画面で "ipconfig" コマンドを入力して実行(エンター)します。
  2. すると以下のような実行結果が表示されるでしょう(有線接続の場合のサンプル)。
  3. この表示結果から分かることは、(1)そのPCの現在のIPアドレスは 192.168.1.3 であり、(2)そのネットワークにおいては 192.168.1.1 から 192.168.1.254 までの254個のIPアドレスのうち他のPCやルータ等で使っていないものであればどれでもデバイダで使える、ということになります。先頭アドレス(192.168.1.1)はルータが使用していることが多いでしょう。通常、小規模LANでは大きな数値のIPアドレスは使わないことが多いので、たとえば 192.168.1.200 などとデバイダに割り当ててみましょう。
  4. ただし、すでに使用中のIPアドレスをデバイダに指定してしまうとトラブルが起きるのでそれには注意しましょう。コマンドプロンプト画面で "arp -a" と実行すればLAN内で使用中のIPアドレス一覧が表示されます。

デバイダのIPアドレスを変更するには?

   
設定パネル

IP変更画面

右の図は小庵で購入したデバイダの管理パネルとIPアドレス変更画面です。"192.168.020.020" の部分を順に変更し、最後に DATAWHEEL ボタンを長押しすれば設定が保存され直ちに有効になります。

管理用アプリケーション(アプリ)のインストール

小庵で購入したデバイダの管理用アプリケーションはユーザガイド(英語版)とともにUSBメモリに入っていました。インストール用プログラムを実行すればPCデスクトップに管理プログラム本体が現れるでしょう。"Login" ボタンからデバイダのIPアドレスを指定して管理メニューを開いてください。

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