| トップ | この記事へのコメント | サイトマップ | コンタクト | ログイン | | |
チャレンジ2ch 4-way | |||
1. 4-wayへの動機 2. 構成例と機器 3. 標準4-wayセットアップ 4. 変則4-wayセットアップ | |||
<他のセクション> | |||
| |||
- チャレンジ2ch 4-way - |
変則4-wayセットアップ |
変則ってどういうこと? 何が必要ですか? セットアップ概要 さらに変則だと? |
このセクションの記事はあなたが小庵の [チャレンジ2ch 3-way] セクションを読んでいることを前提にしています。
このページは3-wayマルチアンプシステムを簡易に4-wayシステムにアップグレードする方法について書いています。4-wayシステムの標準的な構成とセットアップについては前ページ「標準4-wayセットアップ」を見てください。
既存の3-wayマルチアンプシステムを大きく変更する必要がなく、機器の追加を最小限にでき、もちろんコストも少なくできるので、小庵は読者のみなさんに本ページのセットアップを一度試してみることをすすめます。「簡易に」と書いていますが、標準セットアップに負けない完成度の4-wayシステムを構築することができます。
変則ってどういうこと? | チャレンジ2ch 4-way - 変則4-wayセットアップ | |
| |||
通常、4-wayマルチアンプシステムはステレオ4-way対応のチャンネルデバイダー1台で構成するか、またはモノラル4-way以上のものを並列2台にして構成することになりますが、右図のように基本形は3-wayであるものの、そのうちの一つの出力チャンネルをさらに別のデバイダーで周波数帯分割を行って4-way以上のシステムを実現するものを小庵は変則タイプのマルチアンプシステムと呼んでいます。
とっても簡単なんです... | |||
たとえば、既存のDCX2496による低域、中域、高域のどれかの出力をさらに別のデバイダーで周波数分割します。追加デバイダーが3-wayに対応しているなら、この方法で5-wayまでのマルチアンプシステムを実現できます。このやり方には以下のメリットがあります。
- 入力から6連ボリュームまで、既存の3-wayシステムをほぼそのまま使えます。DCX2496を増やす必要がなく、8連ボリュームを用意する必要もありません。
- 追加デバイダーは安価なアナログ機器が使えるので、構築コストを大きく下げることができます。Behringer社のCX2310は新品で11,000円ほど、CX3400は新品で13,000円ほどです。中古ならその半額ほどでしょう。
- いつでも簡単に3-wayシステムに戻せます。
簡単に4-wayを試せますね。チャレンジしてみませんか? なお、追加するデバイダーは必ずアナログタイプのものにしましょう。DCX2496に限らずデジタル機器はそれを通過するだけで遅延が発生するので、システム全体のタイムアラインメント管理が難しくなってしまうからです。アナログ機器には遅延はほとんどありません。
問題点もあります | |||
追加分割の対象になる出力チャンネルは上位機器のDCX2496においてすでに周波数帯が決定されタイムアラインメントや位相の設定等が行われていることに注意しなければなりません。つまり、再分割されるチャンネルに接続するスピーカーユニットの性能や設置場所等によってはそれらの設定を改めて検討する必要があります。詳細は後記「セットアップ概要」を見てください。
なお、アナログデバイダーはデジタル機器のような精密なセットアップはできません。たとえば、周波数分割ポイントの指定等でかなりの誤差を覚悟しなければなりません。また、出力信号の位相調整は反転機能しかありません。
何が必要ですか? | チャレンジ2ch 4-way - 変則4-wayセットアップ | |
変則4-wayシステムは既存の3-wayシステムに以下のものを追加することになります。
- アナログチャンネルデバイダー1台、必要ならRCA-XLR変換ケーブル
- 2チャンネル以上のパワーアンプまたはAVアンプを1台
- スピーカーユニット2個、必要ならエンクロージャー
|
必要な予算は? | |||
アナログチャンネルデバイダーはCX3400が13,000円ほど、中古のAVアンプで15,000円ほど、ユニットとエンクロージャは数万円程度でしょうか。いずれにしても4-wayマルチアンプシステムとしては常識破りの低コストになります。
セットアップ概要 | チャレンジ2ch 4-way - 変則4-wayセットアップ | |
| |||
- 追加するスピーカーユニットやエンクロージャーを運用位置に設置し、パワーアンプとそれらを接続します。また、その他の機器も適切に準備します。これらについて心配な点があれば [チャレンジ2ch 3-way] セクションを参考に対応してください。
- 必要があれば既存のチャンネルデバイダーの設定を変更します。たとえば周波数分割ポイントを微調整します。
- DCX2496からの出力のうち追加分割を行うチャンネルの出力をCX3400に入力します(前図参照)。
- CX3400で新たな周波数分割等を行い、その出力をパワーアンプに入力します。
- 動作テストを行い、周波数特性や音量バランス、タイムアラインメント、位相等の調整を行います。分割数が多くなるので作業量は増えてしまいますが、[チャレンジ2ch 3-way] セクションとほぼ同様の作業を行うだけです。
追加ユニットの配置について | |||
追加ユニットは、それをスピーカーシステムのどこに置くかによって4-wayシステムのセットアップが難しくなる場合があります。追加ユニットから出た音が他のすべてのユニットから出た音と同時にあなたのリスニングポイントに届くようにしなければならないからです。追加ユニットがホーンタイプの場合はとくに注意しなければなりません。
既存の3-wayシステムでDCX2496による該当出力の遅延設定(タイムアラインメント設定)が完了しているなら、そこで指定している位置に追加ユニット(の振動板)を置くのが手早いやり方です。可能なら追加ユニットをそのように配置してください。ただし、DCX2496で該当出力の遅延設定を変更すればユニットを他の任意の場所に移動することも可能です。
DCX2496で指定する位置に追加ユニットを置けない場合、追加の遅延設定を検討しなければなりませんが、残念なことにCX3400の遅延機能は1チャンネル(低域出力)のみの対応です。このため、遅延設定の行えない出力側のユニットについては、引き続きDCX2496で指定する位置の近くに置く努力をし、他方のユニットについてCX3400で遅延設定を行うことになります。このとき、遅延設定を行う側のユニットはリスニングポイントから見て他のユニットより遠い位置に置くことはできません。意味、分かりますか? ああ、困った。
長く生きているのに自国語さえ自由に操れていないと感じることがしばしばだ。
コミュニケーションのためには不適当な言語なのではないかと思うことさえある。
説明をリクエストします。
自分が分かっている(と思う)ことについて自分と話すための言語だ。外部世界を感動させるためには使えない。
誰かの心の中が手に取るように分かったら、ぼくのアイデンティティがあぶなくなるような気がしますしね。
こっちこそsoopooが何を言ってるのか分からんぞ。
CX3400のセットアップ | |||
アナログチャンネルデバイダーCX3400の詳細はBeringer社の«CX3400取扱声明書»を参照してください。
| |||
CX3400はモノラル4-way、ステレオ3-way、ステレオ2-wayの3つの動作モードを持つので、背面パネルの [MODE] スイッチでステレオ2-way/3-wayを選択しておく必要があります。2-wayにするか3-wayにするか、またLOWやMID、HIGHのどのチャンネルを出力に使うかは、あなたがどんな周波数分割を行うかと、前面パネルの [XOVER FRQ] つまみの設定内容とを検討して決定します。
CX3400は遅延(タイムアラインメント)の設定はLOWチャンネルのみの対応なので、前述のように、非対応チャンネル(MIDとHIGH)に接続されるスピーカーユニットの配置について注意が必要です。可能なら、CX3400の出力先ユニットはリスニングポイントから等距離になるようにします。無理な場合は高域側ユニットを基準位置に、低域側をリスニングポイントに近くなるように設置し、必要に応じ低域側出力を遅延させます。34cmごとに1msec(ミリ秒)の遅延にします。
動作テスト | |||
周波数特性、ユニット間バランス、左右バランスのセットアップなどについては [チャレンジ2ch 3-way] セクションの「詳細セットアップ」ページを見てください。PCを所有しているならマイクロフォンと関連ソフトウェア(WaveSpectra)を準備して周波数特性を測定してみることをすすめます。時間をかけ、ていねいなセットアップを行ってください。
さらに変則だと? | チャレンジ2ch 4-way - 変則4-wayセットアップ | |
| |||
変則4-wayをさらに変則的に使う方法の一つに、右図のようにチャンネルデバイダーを構成する方法があります。これは、既存の3-wayのどれかの出力チャンネルに別のデバイダーによる出力を部分的に重ねて再生を行う方法で、超低域の増強にとくに有効ではないかと小庵で考えているものです。たとえば、あなたのリスニングルームがデッドな場合に超低域のみを望み通りに増強できます。スーパーウーファーの音を楽しめるということです。
|
セットアップはとても簡単です。マスターボリュームの対象チャンネル出力を分配プラグ(右図、数百円程度)で分け、一方をそのままパワーアンプに、他方をRCA-XLR変換ケーブルでCX3400に入力するだけです。
スーパーウーファーを追加する場合、リスニングポイントから見て3-wayウーファーより遠い位置(距離)にそれを設置しないでください。同じ距離に設置するのがおすすめですが、前方に(リスニングポイントに近い位置に)設置することもできます。前方に設置する場合、CX3400で遅延の設定が必要です。スーパーウーファーからの音が3-wayウーファーからの音より先にリスニングポイントに届いてしまうからです。
遅延時間の目安は34cm離間するごとに1ミリ秒です。CX3040の "DELAY" ノブを回してください。3-wayウーファーとスーパーウーファーが大きく離れる場合はCX3400の位相反転(INVERT)スイッチをオン/オフさせて低音の量感が高まる側の状態にします。
小庵は実際に50Hz以下を38cmウーファーで増強してみましたが、小口径システムの強引な低音再生とは異なる、のびやかな、たとえば風のようなパッサカリア(バッハ・オルガン曲)の32Hz(ハ音)を体感できました。これをプリアンプ等のトーンコントロール機能で実現しようとすると中低域が盛り上がるという悪影響が出てしまいます。
前のページ(標準4-wayセットアップ) | 次のページ(チャレンジ5chマルチ - マルチチャンネルの感動) | チャレンジ2ch 4-way |
Copyright(C) 2018-2022 S&G Hermitage. All rights reserved. |