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     ネットワークオーディオ
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 - ネットワークオーディオ -
構成例#1・PCなしでもOK
基本構成
NASの選択とセットアップ
ネットワークプレーヤーの選択とセットアップ
   
このページはラブラドールレトリバー犬soopooが書きました。

あなたはPC操作に慣れていますか? 慣れているのならこのページに引き続き次ページ「構成例#2・PCを活用しよう」も見てください。

このページはNASとネットワークプレーヤーを使ってオーディオシステムを構築する場合のヒントを書いています。「ネットワークオーディオを手軽に体験したい」という場合に参考にしてください。ただし、ここでは関連機器について製品例を取り上げていません。あなたが製品を選択するときは本サイトのヒントと各社の製品案内やインターネットのレビュー等を参考にしてください。

基本構成 
ネットワークオーディオ - 構成例#1・PCなしでもOK 
   

構築済みのLANにNASとネットワークプレーヤーを接続し、楽曲再生をあなたのマルチアンプシステムで行う場合の基本的な構成は右図のようになります。ネットワークオーディオのために既存のオーディオシステムを変更することは何もありません。

NASの選択とセットアップ 
ネットワークオーディオ - 構成例#1・PCなしでもOK 

NASはファイル共有に機能を特化させたコンピュータです。機器の購入やセットアップについては以下を参考にしてください。

      機器の選択

市販のNASは1万円程度から数十万円を超える業務用まで様々ですが、「一人でとりあえず試してみたい」ということなら最低価格のものでも十分な性能を持っているはずです。本格運用のためには以下の点に留意して製品の選択をしましょう。

      機器のセットアップ

NASのセットアップはLANに接続しているスマートフォンやタブレット、PCのどれかで行います。運用を開始する前に必ず最初のセットアップを行う必要があります。そのさい、NASに付属する専用アプリを使うことになるかもしれません。多くはPCからウェブブラウザを使って管理できるはずです。一般的なセットアップは以下のようになります。

  1. NASをLANに接続します。小庵は有線接続をすすめますがWiFi接続に大きな問題があるわけではありません。
  2. NASの取扱説明書に従ってNASの管理ページにアクセスします。ログインが必要な場合があります。
  3. NASの管理ページで以下の設定作業を行います。
    • ログインアカウントの確認と更新。
    • アクセス許可ユーザの作成と更新。
    • 公開フォルダの作成と管理。
    • 公開フォルダへのアクセス許可の管理。(セキュリティの管理)
    • その他の作業。(必要であればIPアドレスの固定など)
    これらのすべての作業がいつも必要というわけではなく、NASによってはセットアップ内容が簡素化されているかもしれませんが、NASの本来の目的を重視するなら上記のどの作業も軽視することはできません。
  4. 公開フォルダに楽曲ファイルを格納(コピー)します。USBメモリやUSBハードディスクを利用すると便利です。
  5. 以上で運用を開始できます。

ネットワークプレーヤーの選択とセットアップ 
ネットワークオーディオ - 構成例#1・PCなしでもOK 
      機器の選択

市販のネットワークプレーヤーは3万円程度のものから非常に高価なものまで多様ですが、PCM音源についてはS/PDIFによるデジタル出力が可能なものであれば最低価格帯のもので十分ではないかと小庵は考えています。ただし、S/PDIFで伝送できるのは24ビット解像度(ビット深度)の音源までです。DSD音源についてはどのプレーヤーもアナログ出力を利用することになります。また、「ギャップレス再生」が可能なプレーヤーが便利です。

高級機なのにアナログ出力しかない?

32bit/192kHz以上のハイレゾ音源の再生に対応しているネットワークプレーヤーの中にはデジタル出力を持たないものがあります。高価なのになぜでしょうか。

 
Gのコメント
S/PDIFは32ビットのデジタルデータを流せない仕様だからアナログ変換して出力するほかはないということなのだろう。高級機のほとんどはDSD音源に対応しているが、こちらは必ずアナログで出力することになるから「デジタル出力は不要」と考えたのは合理的とも言える。しかし、24ビット音源まではS/PDIF出力を可能にしてほしいところだね。

小庵がデジタル出力の有無にこだわるのは、一般論としてアナログ変換やデジタル変換の回数は少ないほうがよいという理由のほかに、小庵サイトでチャレンジしているマルチアンプシステムがデジタルチャンネルデバイダー(DCX2496)を利用するので、そこへデジタル入力を行うことに大きな意味があると考えているからだ。

少し話は外れるが、近年はDACの性能が上がってメーカーは32bit/384kHzや32bit/768kHz等の音源にも対応できるようにしているが、そもそもこれらはスタジオマスターの解像度だ。家庭内オーディオでそれを再生できるようにすることに一体どんな意味があるのか大いに疑問だ。24bit/96kHzの音と32bit/384kHzの音とを正確に聞き分けられる人がいるとは聞いたことがない。それに、高解像度ファイルはサイズが巨大でNASをすぐに満杯にしてしまうし、100MbpsスループットのLANでは楽曲再生に多くの問題が発生してしまうだろう。つまり、今のところそれらに実用価値はないというのが率直なところだ。「ばかげた高性能」であり「見境がない」と言うほかはない。近所のスーパーに缶ビールを買いに行くのにスーパーカーを使うようなものだ。

 
soopooのコメント
G、今のはぼくにも分かりました。笑ってほしいんでしょ?
でも犬は笑えないんですよね。しっぽを見てください。

 
Gのコメント
マニアは性能であれ価格であれ数値が大きいものを安易に受け入れるから、それにメーカーが迎合しているのかもしれないが、そんなことばかりしているからオーディオの船が沈みかけているということに関係者は気づいてほしいものだ。

オーディオ出力はどうなっていますか?

上に書いたこともあり、ネットワークプレーヤーを選択するときはそのオーディオ出力に注意しましょう。あなたのオーディオシステムによっては無駄な買い物をしてしまうかもしれません。

   

ネットワークプレーヤーをこれから購入する場合、デジタル出力を持つ機器を選択し、それをあなたのマルチアンプシステムのデジタル入力で受けるようにしましょう。そうすることには以下のような大きなメリットがあります。

24bit/96kHzを超える音源をDCX2496環境で楽しむには?

デジタルチャンネルデバイダーへのデジタル入力にこだわると、24bit/192kHzや32bit/192kHz等の音源を聴けなくなってしまいますね。それらの音源をマルチアンプシステムで聴いてみたい場合はどうすればよいのでしょうか。

 
Gのコメント
最近のDCX2496は24bit/96kHzを超える音源でも入力を受け付けるようだ。ダウンサンプリングしているのだろう。
いずれにしても本来の音では再生できない。24bit/96kHzの音と32bit/192kHz等の音との差を実際に聴き分けられるなら残念なことだ。歳のせいで私の耳は性能がアレだから少しも残念ではないが。

DCX2496へのアナログ入力ならオリジナル音源がどれほど高解像度だろうと問題がないから試してみればよい。小庵でも32bit/192kHzの音源をDACから出力してアナログ入力を試してみたが、率直なところ差は分からなかった。DCX2496が24bit/96kHzに変換してしまうのだからオリジナル音源が持つ楽曲情報を再現しきれないのは当然と言えるが。

32bit/192kHz以上で動作するチャンネルデバイダーが発売されれば興味深いし技術的な課題は今ではないと思うが、その可能性はなさそうだね。SR現場の技術者もそんな高性能は少しも必要ではないという雰囲気だ。「人間の聴覚のためには意味がない」という声もある。デジタルチャンネルデバイダーの最高峰の一つと言われるAccuphase社のDF-65は24bit/192kHz止まり(S/PDIF)だ。

マルチチャンネル音源の再生について

近年、PCM音源やDSD音源の中にはマルチチャンネルのものがあり、インターネットのダウンロードサービス等からそれらを入手できますが、ネットワークプレーヤーでこれらは再生できるのでしょうか。

 
Gのコメント
Oppo社やSony社等に対応製品があるようだ。財布の紐をゆるめるつもりがないと購入できない価格だろうね。
小庵では試したことはない。小庵はPCを活用してネットワークオーディオを実現している。

ネットワークプレーヤーがマルチチャンネル音源に対応するためには、(1)24bit/192kHzまでの音源に限るがDTSDolbyで音源データをエンコードしてS/PDIF(光または同軸)インターフェースからデジタル出力するか、(2)HDMIインターフェースからそのままデジタル出力するか、(3)アナログ変換を行ってRCA/XLR出力を行うかのどれかを選択することになると思う。これらの中で(1)と(2)は内蔵DACが不要になる。性能面では(2)が有利だ。(3)は6個の出力コネクタが必要になる。メーカーが実際にどうしているかは小庵は把握していないが、おそらくHDMIで出力しているのではないかと思う。実装が楽だからだ。

S/PDIF出力の場合、そのままオーディオシステムにデジタル入力を行うことはできない。オーディオ信号をデコードする必要があるからだ。デコード機能を持つマルチチャンネル対応DACかそれを内蔵する機器が必要だ。DACについては販売中の製品はあって小庵でもその一つを試しているが、24bit/96kHz音源までの対応であること、DSD音源に対応できないこと、エンコード時にビット深度が16bitに変換されてしまうことなどに不満が残った。安価なので試してみる価値はあるかもしれない。

ただし、S/PDIF出力をAVアンプに入力するのであればアンプ側でデータを自動認識して5.1チャンネルにデコードしてくれるから、そこからのプリ出力をマルチアンプシステムに入力することもできる。

HDMI出力の場合、ネットワークプレーヤーからのHDMI出力を受けられて全チャンネルのAD/DD変換が可能な機器が必要になる。端的にはAVアンプだ。つまり、SACDプレーヤーをHDMIでAVアンプに接続して5.1マルチチャンネル音源を楽しむ場合と同様の構成になる。大げさな話だね。

アナログ出力の場合、マルチチャンネルの出力を可能にしている製品があるとした場合の話になるが、そのままオーディオシステムに入力できるのは便利だね。しかし、DCX2496のようなデジタルチャンネルデバイダーを利用する場合には音量管理で問題を抱えるかもしれない。

      機器のセットアップ

ネットワークプレーヤーのセットアップは一般に以下のように行います。

  1. 機器をLANに有線またはワイヤレスで接続します。通常これでプレーヤーからLANを利用可能になります。これは、LAN内のスマートフォンやタブレット、PC等からネットワークプレーヤーにアクセスできることを意味します。
  2. スマートフォン等からネットワークプレーヤーを操作するのであれば、機器に付属する専用ソフトウェア(アプリ)をそれらにインストールします。アプリはインターネットの専用ダウンロードサイトからダウンロード・インストールできる場合があります。
  3. ネットワークプレーヤーの設定パネルから、またはスマートフォン等から機器の初期設定を行います。
    • ネットワークの設定。ただし、これは完了しているはずです。
    • アカウントの管理。ネットワークプレーヤーの管理アカウントを確認・更新します。
    • LAN内にあるNASの登録。複数のNASを登録できるはずです。ファイルサーバ等があればそれも登録可能です。
    • 機器によってはインターネットのストリーミングサイトを登録できるものがあります。
  4. ネットワークプレーヤーとあなたのオーディオシステムとを接続します。デジタル接続を行う場合はプレーヤー側のボリュームは最大のまま固定し、再生音量はマルチアンプシステムのマスターボリュームで調整します。

以上でネットワークオーディオシステムを使えるようになります。プレーヤーの操作パネルまたはスマートフォン等から楽曲を再生してみましょう。どうですか?

初期設定だけでもネットワークプレーヤーは使えますが、ライブラリ作成機能やアルバム作成機能を利用すればアーティストごとにまたは楽曲ジャンルごとに楽曲をまとめることがでぎます。プレイリストからお好みの曲をすぐに再生できるようになって便利です。プレーヤーの使い勝手が飛躍的に向上するでしょう。

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