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何が必要ですか? | |||
1. 工具・動作テスト用機器 2. 音源再生装置/入出力装置 3. 周波数帯分割装置 4. マスターボリューム 5. パワーアンプ 6. スピーカーシステム 7. 中古スピーカーの改造 8. 電源の準備 | |||
<他のセクション> | |||
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- 何が必要ですか? - |
音源再生装置/入出力装置 |
音源について 入出力装置について 接続ケーブルについて システム構築上のヒント マルチチャンネル音源への対応 |
当たり前ですが、マルチアンプシステムでも音源ソフトウェアや音源再生装置、入出力装置はあなたの好みにより自由に選択できます。
近年はさまざまな音源メディアや音楽フォーマットで楽曲を楽しめるようになりましたが、一方で旧来のアナログ音源を楽しむオーディオファンも少なくないので、それらをマルチアンプシステムにどう入力し、どう出力するのか、具体的に書いてみました。
「CDしか聴かない」、「PC(とDAC)しか使わない」というのであれば、それらを入出力装置なしで周波数帯分割装置(チャンネルデバイダー)にダイレクトに接続できる場合があります。システムはシンプルになり、無駄な出費を抑えることができます。CDのほかにLPレコードやFM放送なども聴きたいというのであればアナログ入力とデジタル入力に対応した機器、たとえばAVアンプが必要になります。AVアンプを使わずに同様のことを実現する方法もありますが、AVアンプがあれば映像ソフトウェアをマルチアンプシステムの音声で楽しむことができます。
音源について | 何が必要ですか? - 音源再生装置/入出力装置 | |
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2020年の時点で一般的に入手できる音源は以下の通りです。
- AM/FM/TV放送によるアナログ音源
- TV放送からのPCMデジタル音源
- Blu-rayディスクやCD/DVDに収容したPCM音源
- LAN上で管理しているDSD/PCM音源
- LPレコード、各種テープによるアナログ音源
- PC内に収容したDSD/PCM音源
- SACD収容のDSD音源 (アナログ出力)
- インターネットから取得するDSD/PCM音源
- スマートフォン等に収容したDSD/PCM音源
あなたはどの音源を楽しんでいますか。それにより右図の音源再生装置と入出力装置の構成が具体的に決まります。
2020年の時点で音源を再生できる機器は以下の通りです。
- AM/FM放送受信機 (アナログ音源)
- TV放送受信機(デジタル音源)
- Blu-ray/CD/DVD/SACDプレーヤー
(アナログ音源、デジタルDSD/PCM音源) - PC、スマートフォン (デジタルDSD/PCM音源)
- ネットワークプレーヤー (デジタルDSD/PCM音源)
- レコードプレーヤー、テープレコーダー (アナログ音源)
Blue-ray/CD/DVD/SACDプレーヤーの大部分はアナログ出力を持っています。一部には光(TOS-Link)や同軸(コアキシャル)、HDMIなどによるデジタル出力を持つものもあります。これから購入するのであればデジタル出力のある機器を選びましょう。また、PCやスマートフォン、ネットワークプレーヤーの場合、音源データを再生するためのソフトウェア(音楽プレーヤー)を別途それらにインストールしなければならない場合があります。
入出力装置について | 何が必要ですか? - 音源再生装置/入出力装置 | |
入出力装置は音源データの交通整理を行います。以下はアナログ製品とデジタル製品とを含みます。
- AVプリアンプ、AVコントロールアンプ、プリアンプ出力を持つAVアンプ
- 2chプリアンプ、プリアンプ出力を持つ2chプリメインアンプ
- 入出力アンプ・コンバーター (ADC、DAC、DDC、サンプルレートコンバーターなど)
- 入出力セレクター (AVセレクター、パッチベイ、各種切替器など)
あなたが予定している音源に応じてこれらの機器を適切に選択してください。
多くのAVアンプは前記のすべての音源を楽しめるようになっています。5.1chや7.1chのマルチチャンネル音源も楽しめます。予算があるならAVプリアンプ(AVコントロールアンプ)にしましょう。これはパワーアンプ機能を持ちませんが、入出力機器としてはとても高機能です。ただし、あなたがBlu-rayディスクやDVDによる映像作品もSACDも楽しまないというのであればAVアンプは必須ではなく、他の安価な機器で入出力を行うことができます。
単一音源の場合は入出力装置が不要な場合があります。[構成例・予算例] セクションで具体的に書いています。
接続ケーブルについて | 何が必要ですか? - 音源再生装置/入出力装置 | |
音源再生装置や入出力装置を接続するためのケーブルは以下の点に注意して準備しましょう。
デジタルケーブルについて | |||
機器が持っているコネクタに合ったケーブルを購入してください。AES/EBU、HDMI、S/PDIF(光/同軸)、USB、XLRなどのケーブルがあります。必要な規格に合っていればケーブルの価格や長さ、太さ、材質などは性能にほとんど関係がありません。ひんぱんに抜き差しするのであればコネクタ等がしっかり作ってあるものを選びましょう。
アナログケーブルについて | |||
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アナログ機器の接続の多くはRCAケーブルですが、XLRケーブルの場合もあります。機器同士でコネクタが異なる場合は変換ケーブルが必要になります。長いアナログケーブルは信号特性に悪影響が出ることがあるので、できるだけ1.5m程度に収められるようにしましょう。一般に太くて短いケーブルほど安心して使えます。ただし、XLRケーブルを規格通りに使う場合は長いケーブルを使うことができます。
ケーブル価格については、名の通るメーカーのものであれば最低価格のものでも特に問題はないはずです。ひんぱんに抜き差しするのであればコネクタ等がしっかり作ってあるものを選びましょう。数十万円以上のケーブルも販売されていますが、普及品と比べて音の差はありません。マニアの針小棒大論に振り回されないでください。もし興味がある場合はコピー品に注意しましょう。インターネットには非常に多くの怪しげなケーブルが出回っています。
システム構築上のヒント | 何が必要ですか? - 音源再生装置/入出力装置 | |
周波数帯分割装置にデジタルチャンネルデバイダーを使う場合、音源再生装置と入出力装置のセットアップは以下のようにすることを小庵はすすめます。
デジタル音源はデジタルのままデバイダーへ入れる。 | |||
これは具体的には以下のようにします。
- 映像メディアやSACDの場合を除き、音源再生装置が光(TOS-Link)出力や同軸(コアキシャル)出力を持つ場合はAVアンプ等を経由せず、そのままそれをデバイダーに入力します。これはAVアンプでのデジタル・アナログ変換による音質の低下を避けるためです。また、ダイレクト入力にすると、デジタルデバイダーの性能を生かすことができます。
- 複数のデジタル音源を楽しむ場合、または光ケーブル接続や同軸ケーブ接続に対応しないデバイダーを使う場合はデジタルセレクタまたは相当の機器をデバイダーの前に置きます。
- PCオーディオの場合はDACのデジタル出力またはDDCを利用してデジタルセレクタに接続します。
アナログ音源はゼロデシベルでデバイダーへ入れる。 | |||
「ゼロデシベルで」というのは「音源の音量を減衰させず100%の出力で」という意味です。しかし、音源再生装置や入出力機器の実際のゼロデシベル出力電圧はメーカーによって、また製品によって異なることがあります。ゼロデシベル表記のない機器もあります。家庭用オーディオ機器の場合、出力電圧の多くは1V(ボルト)未満で、200mV(ミリボルト)程度のものも少なくありません。そして、このことがデジタルデバイダーを利用する場合の大きな問題点になります。多くのデジタルデバイダーはそれよりも大きな入力電圧を期待しているからです。
デジタルデバイダーにとっては、機器の仕様上の最大入力電圧がゼロデシベルなのです。その電圧のアナログ信号が入ってきたときにデジタルデバイダーは最高の分解能を持つように設計されているということです。これを解決するためには、十分なアナログ出力を持つ音源再生装置や入出力装置を使うか、デジタルデバイダ自身で、またはその前段に設置する機器でアナログ信号を増幅することになります。そうしない場合、デジタルデバイダーを使ったオーディオシステムは期待外れのものになるでしょう。
- アナログ機器からの出力をデジタルデバイダーに入れる場合、ゼロデシベル表示のあるボリューム装置がついている場合は、そこにボリューム目盛りを合わせます。通常これはボリュームを回し切ることになります。ゼロデシベル表示のない機器の場合、音質低下を招かない範囲でボリュームを最大にすることになります。
- 多くの場合、デジタルデバイダーにとって入力電圧が不足するので、デバイダーの専用メニューで内部増幅します(ゲインを上げる)。しかし、それでも不足することがあるので、小庵はデバイダーの前段にアナログ信号増幅装置を置くことをすすめます。これによりアナログ入力の場合でもデジタルデバイダーの性能を生かすことができるようになります。小庵はべリンガー社のSRC2496という安価な製品を使ってみましたが、満足できる性能でした。
音量調節はチャンネルデバイダーの出力に対して行う | |||
デジタルチャンネルデバイダーで最大音量の音楽信号を取り扱うことにすれば、その出力電圧も大きくなってしまうので、後段のパワーアンプにとって大き過ぎる入力になることがほとんどです。このため、チャンネルデバイダーの出力はボリューム装置(マスターボリューム)により音量の調節を行う必要があります。
マルチチャンネル音源への対応 | 何が必要ですか? - 音源再生装置/入出力装置 | |
Blu-rayディスクやDVD/SACDの中にはマルチチャンネル音源を収容しているものがあり、それに対応したプレーヤーからAVアンプ等に接続することで、5.1chや7.1chのサラウンド空間を楽しむことができます。
マルチチャンネル音源への対応の詳細は [チャレンジ5chマルチ] セクションを見てください。
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